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December 30, 2008

100億ディナール紙幣と謎の黄金の紙幣

貨幣ぶらり旅(第146回)

JR大阪駅・大丸梅田店で開催されていた「切手・コインバザール」に行って来た。最終日の午後から訪れたので、お客も少ない。このような時の方が、商品をジックリ見ることができるうえ、店主ともユックリお話しできるので、私にとっては嬉しい。特に欲しいものがあったわけではないのだが、色々と見せてもらっている中から、今回は次の2点を購入した。

一つは「100億ユーゴスラビアディナール紙幣」、もう一つはアンティグア・バーブーダの「30東カリブ・ドル紙幣」である。前者は、以前このブログでご紹介した(平成20年12月18日付「一千億ジンバブエ・ドル紙幣」)ゼロの多い紙幣コレクションに加えるために購入したのだが、後者は黄金の紙幣で、かつ発行国がアンティグア・バーブーダと、これまでに調べたことのない国だったという理由で入手したのである。以下、それぞれの紙幣について、お話しする。

① 「100億ユーゴスラビアディナール紙幣」

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この紙幣については、あまりコメントする必要はないかもしれない。ご存知の通り、1918年に成立したセルブ=クロアート=スロヴェーヌ王国(セルビア人・クロアチア人・スロベニア人王国)が始まり。1929年にユーゴスラビア王国と改め、1945年にはユーゴスラビア連邦人民共和国に変更された。1991年から始まったユーゴスラビア紛争により解体され、その後も連邦に留まったセルビアとモンテネグロにより1992年ユーゴスラビア連邦共和国が結成されたが、2003年には緩やかな国家連合に移行し、国名をセルビア・モンテネグロに改めた。この時、ユーゴスラビアという名の国家は消滅した。さらに2006年、モンテネグロが独立したため、旧ユーゴスラビア連邦は、スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、マケドニアの六つの独立国になった。なおセルビアについては、コソボ問題が残っている。

今回ご紹介する紙幣は、ユーゴスラビア連邦共和国時代の1993年に発行されたもので、表面は電気技師で発明家の「ニコラ・テラス」の肖像が描かれ、裏面には彼が発明した交流電磁誘導の様子がデザインされている。1991年から始まった紛争により解体した後のユーゴスラビア経済は、ハイパーインフレに悩まされ、1993年10月1日に100万分の1の通貨切り下げが行われたが、ハイパーインフレは収まらず、3ヶ月後の1994年1月に10億分の1の通貨切り下げが行われるも、僅か1ヶ月でまたもや通貨切り下げが必要になったのである。本紙幣が発行された時は最高額面であったが、すぐに5,000億ユーゴスラビアディナール紙幣が発行された。ちなみに、これらの紙幣の寿命は1か月にも満たない。同月24日にはデノミが行われ、新紙幣である「ノビ(新)・ディナール紙幣」が発行された。

② アンティグア・バーブーダ「30東カリブ・ドル紙幣」

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この紙幣については、全く予備知識なく手に入れたもの。アンティグア・バーブーダという国名も初耳であった。貨幣商の店主に尋ねても、カリブ海に浮かぶ島国の一つということしか知らず、同国の通貨に関する知識もゼロ。しかしこのような紙幣について調べるのも楽しみの一つである。


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アンティグア・バーブーダは、カリブ海東部の小アンティル諸島に位置するアンティグア島、バーブーダ島、無人のレドンダ島からなる英連邦王国の一つ(写真 : 世界地図・成美堂出版より)。人口は約8万人、国土面積は442平方キロメートルで種子島とほぼ同サイズ。主要産業は観光業。経済構造を見ると、恒常的な貿易赤字を観光収入で埋めていると言っても過言ではない。通貨は東カリブ・ドル(以下「EC$」とする)で、「US$1.00 = EC$2.65」の米ドルペッグ制を採っている。「1EC$ = 100 cents」。紙幣は100、 50、 20、 10、 5 EC$の5種類、コインはEC$1と 25、 10、 5、 2、1 centsの6種類(写真 : 東カリブ中央銀行のHPより)が発行されている。OnedollarQuarterTencentFivecentTwocentOnecent

東カリブ・ドル(East Caribbean dollar・ EC$)紙幣は、「東カリブ中央銀行」の銀行券。この銀行は、東カリブ通貨機関の後継として設立されたため、東カリブ・ドルは西インド連邦諸国で使われていた西インド諸島ドルの後継の通貨と言える。現在、アンティグア・バーブーダ、ドミニカ国、グレナダ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、英領アンギラ、英領モントセラトの6独立国、2英領の中央銀行として機能し、セントクリストファー・ネイビスにヘッド・オフィスを置く。

以上で、全く分からなかった紙幣についての概要は掴めてきたが、肝心の本件黄金の紙幣については良く分からないのだ。Krauseの「Standard Catalog of WORLD PAPER MONEY・1961-Date」を見ても、通常紙幣以外の「COLLECTOR SERIES」の項の「GOVERNMENT OF ANTIGUA AND BARBUDA」に、「1983ND ISSUE」と「1985ND ISSUE」とあり、それぞれに「30DOLLARS」とあるだけ。本紙幣のデザインを見ると、「サンゴ礁と熱帯魚」と言った雰囲気。カタログでは、「花・動物」、「動物・植物」のデザインのものが各々10~12種類ほど発行されているようなのだが、詳しくは書かれていない。私の持つ数百冊の貨幣関連の籍の中から、該当しそうなものに当たってみるが、結局分からず。今回はここまででギブアップ。詳しいことをご存知の方がおられましたら、教えてください。

(参考文献)
・「Standard Catalog of WORLD PAPER MONEY・1961-Date」(Krause)

東カリブ中央銀行
http://www.eccb-centralbank.org/
アンティグア・バーブーダ
http://www.antigua-barbuda.org/index.htm

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Comments

いつも楽しく読ませていただいております。
アンチグア・バーブーダの黄金紙幣については、別の種類に
なりますが、以下のアドレスに記載のものも発行されている
ようです。
http://eurocollections.com/catalog/?product=2497?tid=rel

Posted by: コインファン | January 10, 2009 at 11:08 PM

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